映画 桐島、部活やめるってよ

前から気になっていた映画。(神木くんが出ているから)
高校生たちがクラスの中心である桐島が急にいなくなり、校内の人間関係に変化が現れていく、といった内容。

桐島という中心人物がいなくなってしまって、そこから学校の人間関係の変化が出てくるんだけど、ふとした瞬間の台詞だったり、行動だったり変に説明する台詞がないのがとてもよかった。(桐島は1回だけでてくるがあれが本当に桐島だったのかもわからない)

様々な視点で同じ時間を映していくので、最初は俯瞰してみているんだけど、登場人物たちそれぞれがしっかりと描かれているので、自分自身も映画の中に入り込んで、考えさせられてしまう映画だった。
それに映画自体がナレーションとか説明も全然なくて余白が多い、1人でしかもこんな寒くなってきた季節に観たら余計に考えて込んでしまう。


映画の中で特に、気になったのは目の動きで表現をしていることが多かったこと。目線があってしまったり、実はこの瞬間、あの子のことを見ていたり、それで微妙な登場人物の心情がみてとれる。
実際生活している時だって気になってる子に目線がいってしまったり、なんの気なしに見てたら目線があってしまって、当人は恥ずかしい思いをしてるけど相手は何とも思っていない、なんてことはよくある。
そこを撮る角度や役者さんの演技で上手く表現しているのが素晴らしかった。


また、学校というカースト制がリアルに描いているところで心がえぐられた。(カースト制の下にいた人ならわかってくれる)
でもこの映画の大切なところは、そのカースト制の中で下にいる人が、自分の夢中になれるものを持っていて、それを持ってない人が桐島という土台が無くなって動揺してしまう人がいる、というところ。

人生ってなんだと思う?大切なことってなんだと思う?それはきっとこういうことだよっていうメッセージがあったし、だから学校のカースト制という現実の世界をより、細かく、リアルに表現していたんだと思う。

もっといえばカースト制の上か下かなんて関係ないんでしょう。

映画の中の中に、戦おう、僕たちはこの世界で生きていかなければならないのだからって、一見すると青臭い台詞があるけどそこにこの映画のものメッセージが集約されていると思う。

わかりやすいエンターテイメント映画ではないけど、生きる意味ってなんだろうとか、考えてしまっている人に是非観て欲しい作品。

もう1回、観たくないけど観たくなります。




そして観た後は是非上の解説を読んでほしい。